つくばで家が欲しいなと考えた時、一度は目にするであろう「注文住宅」についてお話ししていきたいと思います。
「せっかく土地の広いつくばでマイホームを建てるなら注文住宅で」という方もいれば、
「注文住宅と建売住宅のどちらにしようかな」という方もいるのではないでしょうか。
ただ、「注文住宅なら自分の思い通りの家が建てられる」と思っていませんか?
これは全くの間違いというわけではありませんが、家の建て方にはいろんなパターンがありますので、当てはまらないケースもたくさんあります。つくばで家が欲しいとお考えの方は、まずは注文住宅をはじめとした家づくりのパターンを知っておいてください。
建売住宅とは
「つくばエリアで新築一戸建てが欲しい」と思ったとき、みなさんはどうやって家を買うでしょうか。
家の買い方の選択肢は、大きく分けて2つあります。
それは、「注文住宅」と「建売住宅(分譲住宅)」です。
注文住宅については後回しにして、まずは「建売住宅」について解説していきます。
建売住宅とは、その名の通り「建ててから売る住宅」という意味ですので、まずハウスメーカー・工務店が家を建ててから販売するという流れです。
つくばエリアでもたくさんの建売住宅が販売されていますので、みなさんもつくばの街角で見かけたことはあるのではないでしょうか。
一般的な建売住宅の特徴としては、注文住宅と比較すると価格を抑えて販売されているケースが多いです。
建売住宅の価格が注文住宅よりも比較的安くなるのには理由があります。
一つ目の理由は、顧客との打ち合わせが不要のためハウスメーカー・工務店の建てたいように建てられるのです。それぞれが得意とする形や設備を採用できるため無駄なコストがかからず、コストメリットが出しやすくなります。
もう一つの理由は、住宅の仕様レベルを落とすことによるコスト削減です。建売住宅の購入を検討する人の多くが、「間取り」や「設備」などの目に見える部分で家を選びます。
(家が完成してから販売するのですから、壁の中や天井の裏は確認できないので当然の話ではあるのですが。)
目に見える部分で比較されるため、建売住宅をつくる業者の中には、見える部分の装飾に予算をなるべく多く使い、完成したら見えない部分を可能な限り安く抑えてしまう業者もいます。残念ながらつくばエリアでもこういったケースがあります。
そうすると、見た目がいくら良くても性能が低い家になります。そうなれば新築とはいえ、性能が不十分で快適に暮らせない家になってしまうでしょう。
しかも、つくばの環境に合わない性能の低い家だったとしても、売れているのが現状なのです。
つまり、目に見える部分さえ良ければ、家の品質が必ずしも高くなくても売れてしまうということです。
これは、品質の低い家を建てて販売してしまうメーカー側の問題だとは思いますが、住まい手側も購入前に「見えない部分」までよく吟味してから家を購入することが必要です。
これからつくばで建売住宅の購入を検討している方は、家の見えない部分まで自分の納得できる仕様であることが確認できてから購入するようにしてください。
もちろん完成した家を壊して中身を見るわけにはいきませんので、家の仕様の詳細については各メーカーの担当者にしっかり説明を受けるようにしてください。
しっかりとつくばの環境や暮らしのことを考えて家をつくっているメーカーであれば、必ず説明してくれるはずです。
住宅性能はどこを確認すれば分からないという方は、ベースポイントで開催中の『はじめての家づくり講座』で家づくりの基本をチェックしてみてください。
家の性能にも気を配りながら、つくばの環境に合った快適な家を見つけてください。
注文住宅とは
次に、注文住宅について解説していきます。
建売住宅が「建ててから売る住宅」だとしたら、注文住宅は「注文を受けてからつくる住宅」です。
その注文住宅を大きく分類すると、「自由設計住宅」と「規格住宅」があります。
注文住宅と聞くとほとんどの人が自由設計を想像していると思いますが、注文を受けてからつくる規格住宅もありますので、注文住宅といってもすべてが自由設計という訳ではありません。
(実際には自由設計住宅のことだけを「注文住宅」と呼んでいるメーカーも多くありますので、必ずしも間違いとは言い切れませんが。)
もっとも、規格住宅もカスタマイズ可能なケースが多いので、実質的には自由設計と大差はないかもしれません。いずれの場合でも、自分の納得したプランで家づくりをスタートできますので、自分に合った家が作りやすいのが注文住宅の特徴です。
注文住宅の場合は建売住宅と比べて家づくりに自由が生まれる分、打ち合わせなど手間がかかることも増えてきます。
注文住宅の場合、なかなか最終決定ができずに打ち合わせが長期化するケースもありますので、「子供が小学校に上がる前に家を建てたい」などと引っ越し時期を想定している場合は、余裕をもって早めに家づくりに着手することも大切です。
また、建売住宅とは異なり、注文住宅の場合は建築現場を自分の目で確認することができるため、事前の説明通りの仕様で施工されているかなど家が完成してからでは見えない部分についても確認しやすくなります。
つまり、注文住宅は家の中身まで希望通りの品質の家を手に入れやすい方法と言えます。
このように書いていると、「注文住宅であれば間取りも品質も思い通りになる」と思われてしまいそうですが、それは正しい注文住宅とはいえません。
ここでポイントとなるのは、注文住宅は「注文を受けてからつくる住宅」であって、「注文通りにつくる住宅」ではないということです。どちらも響きは似ていますが、意味合いが大きく異なりますので注意してください。
注文住宅でありがちな流れ
冒頭でも書きましたが、注文住宅という響きから「注文通りの家が建つ」と考えている人が多くいます。
それは必ずしも間違いではありませんが、正しい形ではないように思います。
なぜなら、建て主さんの注文通りにつくった家が良い家とは限らないからです。
せっかくつくばに注文住宅を建てるのだからこうしたい、ああしたいと思い描くのは当然です。
こうした希望を盛り込んだ家をつくりたいと考えて、建売住宅ではなく注文住宅を選択したという方も多いと思います。
そして、その注文通りの家が完成すると、理想の家を手に入れた喜びでいっぱいだと思います。
しかし、それから生活を始めたとき、それが本当に暮らしやすい家かどうかは別問題なのです。
自分の注文通りの家をつくったのに、なぜ自分が暮らしやすい家にならないのでしょうか。
それは、注文住宅の正しい建て方をしなかった(知らなかった)ことに原因があります。
今は、スマホで検索すれば綺麗な家の写真がたくさん出てきます。
素敵な写真の中にはつくばに建てられた家もあることでしょう。
その写真を見て「自分もつくばでこんな家に住みたい」という憧れだけで、注文住宅を建てようと考えていませんか。
注文住宅を建てる上で最も失敗しやすい危険ポイントが「憧れの家を、注文通りに建てる」ということなのです。
「注文通りの家」を建ててしまう前に、その「憧れの家」が果たして本当に自分の暮らしやつくばの環境に合うのかを考えることが必要です。
本来であれば、家づくりのプロである作り手側がアドバイスをしながら、つくばの環境や住まい手さんの暮らしに合った家をつくるべきなのですが、残念ながらそれを放棄してしまっている作り手も多くいます。
なぜなら、建て主さんの注文通りに家をつくる方が楽だからです。
建て主さんの要望がなかなか受け入れられない場合、「要望に対応するのが面倒くさいからでしょ?」と思われるかもしれませんが、実際はその逆なのです。
むしろ、建て主さんのご家族や暮らしについてのお話を聞きながら建て主さんに合った家をプランニングするというのは、とても手間と時間のかかることなのです。
特に、建て主さんの「憧れの家」へのこだわりが強ければ強いほど食い違いが発生しやすく、家づくりの打ち合わせは難航します。
建て主さんの「憧れの家」が本当につくばの環境や建て主さんの暮らしに合った家であれば良いのですが、そうでない場合は大変です。
作り手側が建て主さんの憧れとは異なるアドバイスをしたとしたら、場合によっては建て主さんが「なんで注文住宅なのに注文通りにつくってくれないんだ!」と怒ってしまうことだってあるかもしれません。
たくさん打ち合わせに時間を割いた上に、結局契約もできないとなれば、作り手側も大きな損失になります。
作り手側がこの手間と時間を節約し、失注リスクを最小限に抑えようとした結果、「建て主さんの注文通りの家」をつくることになるのです。
建て主さんとしては注文通りの家ができるので満足ですし、作り手側は考える必要がなく手間も時間も節約でき、契約の可能性も上がります。
ここまでは両者にとって良い流れのように見えます。
しかし、問題はこの後に起こるのです。
注文住宅で失敗しないためのポイント
さて、憧れの注文住宅が完成し、いよいよ住み始めてからのことです。
憧れや理想を詰め込んだ注文住宅を建てたとしても、暮らし始めて半年も経てば気が付くはずです。
「思ってたのと違う」
無理もありません。
つくばの環境を上手く取り込みいつまでも快適に暮らせる家を建てるということは、そんなに簡単なことではないのですから。
建て主さんの憧れを基準に家づくりを希望し、プロである作り手側がただその注文通りに建てただけの家が、いつまでも快適に暮らせる良い家になる方が珍しいかもしれません。
つくばに憧れの注文住宅を建てたのに暮らしたら満足できない、というのも残念ですが、この先の暮らしの方がもっと残念なものになるでしょう。
もしも全て建て主さんの希望通りに注文住宅をつくった場合、それが暮らしづらく快適ではない家だったとしても、建て主さんは「自分の注文通りだから仕方がない」と自分を無理やり納得させて暮らし続けることになります。
仮にハウスメーカー・工務店にクレームを入れたとしても「建て主さんの注文通りに建てた家ですよ」と言われ、最終的には泣き寝入りすることになるでしょう。
一生に一度の家づくり、ましてや注文住宅であれば多くの人が希望や憧れを持っているはずです。
これは当然のことですし、間違ったことでもありません。
そして、その希望や憧れを作り手側に伝えることも必要なことです。遠慮する必要もありません。
ただ上記のケースで間違っているのは、作り手側の対応です。
顧客側の要望通りに注文住宅を建て、不備や不具合についても顧客側の望んだものだと責任を押し付ける。
これは、作り手側が負うべきプロとしての責任を放棄しているとしか言えません。
つくばの環境や建て主さんが求めている理想の暮らしを作り手が把握した上で、理想の暮らしを実現できる家を作り手側から提案するのが本来の注文住宅の建て方です。
完璧な家をつくることは難しいかもしれませんが、それでもベストを探っていくのがプロとしての責任です。
注文住宅をつくるためには、建て主と作り手が信頼しあい、協力し合うことが必要不可欠です。
建て主さんの想いに、作り手側がプロとしてどれだけ応えられるかで、注文住宅の品質は決まります。
つくばで注文住宅をつくる際の最大のポイントは、信頼できる作り手と出会うことにあるのかもしれません。
ベースポイントの家づくり
私たちの家づくりは、自由設計の注文住宅となります。
もちろん「注文通りの家」ではなく、つくばの環境に合っていて住まい手の理想の暮らしを手に入れられる家をつくることを心がけています。
みなさんの「理想の家」をつくるお手伝いをしたいという思いで注文住宅をつくっています。
私たちの考える理想の家というのは、「住まい手さんの理想を詰め込んだ家」ではありません。
私たちは「つくばの環境に合っていて、住まい手さんが理想の暮らしを手にいられる家」のことを理想の家と呼んでいます。
だからこそ、住まい手さんに教えていただきたいのは、「どんな家に住みたいか」ではなく、「どんな暮らしをしたいのか」なのです。
日々の暮らしのことや家族のこと。
趣味や遊びのことや仕事のこと。
今までのことや将来のこと。
そんな話を聞かせてください。
住まい手さんの「今」を切り取ったような家ではなく、つくばでいつまでも快適に楽しく暮らせるような家をつくります。
時には、住まい手さんの希望の家とは少し異なるご提案をすることもあるかもしれません。
それは、つくばの環境や住まい手さんの暮らしを考えた注文住宅を建てているからです。
もちろんご提案内容についての責任は引き受けます。責任を負わずに良い家づくりはできませんから。
家を建ててサヨウナラではなく、その後も住まい手さんと面と向かって顔を合わせられるような関係でありたいと考えています。
つくばで理想の暮らしを手に入れるために、私たちと一緒に正しい注文住宅をつくりましょう。
ベースポイントでは、つくばで理想の家づくりを実現するために『理想のお家ワークショップ』のご用意もあります。
つくばエリアで注文住宅を検討される方は、ベースポイントまでご相談ください。
まとめ
新築住宅には建売住宅と注文住宅があります。
建売住宅は「建ててから売る住宅」で、注文住宅は「注文を受けてからつくる住宅」です。
注文住宅は「注文通りにつくる住宅」ではないというのがポイントです。
全て建て主さんの言いなりで注文通りに家を建てるだけで、プロとしての責任を負わないメーカーには要注意です。注文した住まい手側に責任を押し付けてきますから。これは、つくばエリアでも実際にあるケースですのでご注意ください。
私たちベースポイントでは、一人でも多くの人が理想の暮らしを手に入れられるよう力になりたいと思っていますので、つくばで注文住宅をご検討の方はお気軽にご相談ください。
一緒に楽しい家づくりを始めましょう。