高気密高断熱の「高気密」とは

高断熱とセットで高性能住宅のポイントとなるのが気密性能です。
気密性能についてのベースポイントのこだわりをご紹介します。

気密性能が重要な理由

気密性能とは、壁や床や屋根といった家の外皮にどれだけ隙間があるかという指標です。
隙間が多ければ、室内の空気と室外の空気が自由に出入りすることになってしまいます。
せっかく冷暖房で快適にした室内の空気を無駄にしないためにも、気密性能が大切です。

隙間から空気のが出入りしてしまうというのはイメージしやすいかと思いますが、それ以外にも気密性能が大切な理由があります。

断熱は気密があってこそ機能する

1つは、断熱性能は高い気密性能があって初めて機能するという点です。
断熱材の多くはその素材自体に断熱性能を持っているのではなく、その素材繊維の中に含まれる動かない空気(静止空気)に断熱性能があるのです。
断熱の核となるのは静止空気なので、いくら高機能な断熱材を使用したとしても空気が動いていれば意味をなさないのです。
断熱材の中の空気が動かないようにするということが、気密性能の持つ大きな役割です。

計画換気には高気密が必要

もう1つは、計画的な換気にあります。
ビニールクロスや合板フローリングから発散されるホルムアルデヒド等の室内濃度が高まらないように、現在は「24時間換気」が義務図けられています。
また、ビニルクロス等を使用しない家の場合でも空気の質を保つために換気は欠かせません。
換気扇を付けて室内の空気を入れ替える必要があるのですが、気密性が低いと隙間からの空気が出入りしてしまい家全体を十分に換気することが難しくなってしまいます。
「高気密の家は息苦しい」と考えていらっしゃる方も多いようですが、実は全く逆です。
気密性が確保されているからこそ、給気・排気といった換気が計画通りにできるのです。

快適な住環境をつくる上で、高い気密性能は欠かせません。

気密性能値

断熱性能値のUA値は面積・体積や断熱材の厚みなどから計算して算出可能ですが、気密性能は現場で気密測定器を使用しての実測となります。

この機械を簡単にご紹介すると、家の中の空気を室外に排出していきます。仮に隙間が0であれば室内はいずれ真空になりますが、0であることはないので小さな隙間から外部の空気が侵入してくることになります。
その時の抵抗値から隙間のサイズが算出されます。

こうして算出された気密性能はC値といいます。
C値の単位は「㎠/㎡」で表されます。
つまり、1㎡あたりにどれだけ隙間があるのかという指標で、数値が小さいほど高気密であると言えます。

気密性能を気にしていない一般的なの住宅の場合、C値は約10㎠/㎡程度だと言われています。
隙間風が入るような古民家ではC値は測定不能なレベルです。
高気密の定義は決まっていないものの、C値 1㎠/㎡以下が目安とされます。
ただ、C値1㎠/㎡では計画的換気を実現するためには不十分で、C値は0.5㎠/㎡以下程度の気密性能が必要だと言われています。

ベースポイントでは経年劣化等を想定して余裕をもたせたC値 0.3㎠/㎡以下をベースポイントの基準としています。
高気密化するためには様々な部材が必要になり手間も増えますが、快適に暮らすためには必要な要素です。
すべての家で高気密高断熱を実現するため、丁寧に家づくりを進めいています。

 


ベースポイントの基本性能