今週は小学校の授業参観に行ってきました。
なかなか毎回という訳にはいきませんが、行ける時はなるべく行くようにしています。
うちの子どもたちが通う学校は9年程前に開校した新しい小学校です。
私が通っていたような昔の小学校とは違い、現代的なつくりの小学校です。

鉄筋コンクリートではなく木造の校舎ですが、昔の木造校舎とは全く雰囲気が違います。
外観は三角の窓が印象的でおしゃれですし、内部も三角の壁で緩やかに仕切っていていわゆるオープンタイプの教室です。
ドアなどの仕切りはないのですが上手くできていて、意外と他の教室の声は気にならない感じです。
さすがにみんなで笑ったり歌ったりすれば聞こえてきますが、全然気にならないレベルかと思います。
私にはよくわかりませんが、きっとオープンと仕切りのバランスがいいんでしょうね。
この学校ができた時はデザイン関係の賞などをいくつか受賞したそうです。
私もこんなオシャレな学校に通ってみたかった…。

さて授業参観はというと、うちの子は今回も元気にきっちり発表できました。
もちろん毎日家では一緒にいますが、学校で見ると去年よりもたくましくなったと感じます。
成長を感じられて親としては嬉しい限りです。
うちの子どもたちは2人いるのですが、上の子は寒がりで下の子は暑がりなんです。
暑がりの下の子にも一応冬なので朝はトレーナーを着せて学校に行かせるのですが、いつも半袖で汗をかきながら帰ってきます。
この日も教室で見かけた彼は半袖姿でした。
毎日半袖の彼を見て小学生はみんな半袖で平気なんだなぁ、と考えていたんですけど教室を見たら想像と違いました。
半袖は彼ともう一人だけで他のみんなは長袖だし、暖かそうなフリースや上着を着ている子もたくさんいました。
うちの子が特別暑がりなだけだったようです…。

うちの子は例外として、私自身も暑がりな方なのですが教室は特別暖かいとは思いませんでした。
天気も良く授業参観なので教室に生徒も親も密集していましたが、それでも暖かくはなかったです。
むしろ天気がいい外の方がポカポカで暖かいくらい。
どうやら校舎は断熱性能が足りていなそうです。
オープンな教室なので余計に不利に働くのもありますが、それにしてもです。

窓はアルミサッシのペアガラスです。
教室の配置がバラバラなので窓の位置は南だけでなく、北側にも同じように配置されています。
断熱材は見えませんが、充填断熱だけのようで躯体が見える部分が多く熱橋部分も相当あるように見えます。
夏は大型の冷房機器、冬は石油ストーブを使用していました。
この断熱性能でこのオープンな大空間はちょっと無理があるように思います。
電気と灯油の消費量が気になるところです。

昔の校舎であれば仕方ないと思える部分ですが、比較的最近の建物だと思うと少々もったいなく思います。
デザインはおしゃれだしオープンなコンセプトも良いだけに、性能が気になってしまうというか。
「学校は寒い」というのが、もう常識になってしまっているように感じます。
子どもは風の子といいますし、そんな環境でもたくましく育つのだとは思いますが、長い時間を過ごす学校なのでもっと良い環境にしてあげたいという親心もあります。
それに、なによりも断熱性能の高くない建物で冷暖房をガンガン使うのは環境負荷が大きいです。
子どもたちのための学校が、子どもたちの未来に負担をかけている状態です。
校舎も家と同様に高断熱化を目指す必要があります。

実際、最近では学校の断熱改修という動きも始まっています。
まだ一部の取り組みでニュースになっているレベルですが、これから広がることを期待しています。
実際に断熱改修をした学校で、冷暖房効率やランニングコストの検証が行われているようなので今後きっと展開されていくと思います。
震災後には全国の学校の耐震改修が実現できたのですから、次は断熱改修も実現できるはずです。

使う人は快適で地球環境にも優しい、そんな建物が増えていくことを願っています。
それは家も学校も一緒ですし、その他の建物もそうなっていくといいですね。
もしそれが実現できたら暑がりの息子は半袖少年から半袖短パン少年に進化してしまうかもしれませんが、それもいいでしょう。
授業参観に行ったら子どもの成長を感じたり学校の寒さを感じたり、あれこれ考えてしまいました。
まずは子どもたちのために私にできることをコツコツとやっていこうと思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます!
茨城県で注文住宅を建てるベースポイントの代表者
坪野 隼太

設計から現場監督まで家づくり全般を担当してます。

趣味はファミリーキャンプとパン作り。

最近はプロバスケ「茨城ロボッツ」のにわかファン。