唐突ですが個人的な振り返りから。
私は現在ベースポイントを経営していますが、元々は住宅とは全く別の業界で仕事をしていました。
大学を卒業後、IT機器メーカーに就職。
それから結婚・出産を経て、マイホームを建築しました。
この自宅新築がターニングポイントになりました。

建築をしたのは妻の実家で経営する工務店・常陽物産株式会社。
無垢材にこだわった家を建ててもらいました。
木の家の心地よさを体感し、こんな家を建てることを仕事にしたいと思い、住宅業界へ飛び込みました。
常陽物産で一から家づくりを学び、自分の信じる家づくりに邁進すべくベースポイントを設立しました。

ベースポイントはこうした経緯でスタートしていますので、「家をたくさん建てて会社を大きくして…」ということは最初から目指していません。
私自身が自宅での暮らしをきっかけに人生が変わったように、住まい手さんの暮らしや人生を豊かにするような家を建てることを目指しています。
家づくりのことを勉強する中で私が本当に良いと思えた家は、現在の住宅業界においては決してメインではないようです。
丁寧につくられた高性能な家よりも、建てやすく売りやすい家の方が数多く建てられています。
ただ、人口減に伴い縮小していく今後の住宅業界において最後に残るのは「本当に良い家」だと信じています。
まだ少数派ではありますが、私と同じように家の力を信じている心強い仲間や先輩方がいます。

先日、先輩工務店のお話をお伺いするセミナーに参加してきました。
登壇されたのは群馬県太田市の田村工業株式会社の田村社長です。
田村工業さんはご夫婦二人で運営する工務店で、新築は年間3棟まで。
この規模ですので、一般的な尺度では大成功とは言われないかもしれません。
けれど、他の工務店とは違うレベルの家づくりをされています。
性能はもちろんですが、それを超えた「コミュニケーション」が存在しています。
数字だけでは分からない本当に大切なお話をお伺いすることができました。

よくある成功談や苦労話というレベルではなく、迷いや葛藤の中でもがきながら進んできたドキュメントでした。
そして凄いのが、今なお同じように進み続けている姿勢です。
最初は住まい手への想いだけがあり、それを実現するための方法を少しずつ手に入れていく。
そして自分だけの理念を手にしたら、苦しくとも理念を曲げずにブレずに進んでいく。

誰にでも出来そうであり、誰にもできなそうでもあります。

性能や工法という意味では、誰でも同じような家をつくることはできるかもしれません。
しかし、そこに想いが乗ってないと本当に良い家はつくれないと思います。
どんな仕事でも苦しい時は必ずあるでしょう。
そんな時に想いがブレてしまえば、楽な方へ流されてしまいます。

田村さんは誰よりもブレない強さのある人でした。
各所から田村さんの噂は伝え聞いていたものの、初めて対面しお話をお伺いすることができました。
初対面にも関わらずとても気さくに個人的なことまでお話しさせていただき、とても実りの多い1日となりました。
田村さんはパンチを受けてもブレずに突き進むタイプで体幹の強さを感じます。
熱すぎるインプットのせいか知恵熱?を出してしばらく寝込んでしまう程でした(笑)

先輩工務店のセミナー風景

理念を曲げずに積み重ねていく。
一朝一夕には実現できないことですが、一歩ずつ進んでいくしかありません。
田村さんのお話をお伺いして、「実現するのは簡単なことじゃないな」と思う部分も確かにありました。
でもそれ以上に「やっぱりこれしかないな」と勇気を頂いた部分の方が大きいです。
この勇気を握りしめ、自分の理念をブレずに真っ直ぐ進んでいきたいと思います。

ここまで書いてきましたが、あまり住まい手さん向けの内容ではありませんでしたね。
完全に自分に向けた日記のようなブログになってしまいました。
でもこの場でブレずに進んでいくことを宣言させていただきます。
ブレそうなときには皆さんぜひ突っ込んでください。
これから日々精進していきますので、よろしくお願いいたします。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます!
茨城県で注文住宅を建てるベースポイントの代表者
坪野 隼太

設計から現場監督まで家づくり全般を担当してます。

趣味はファミリーキャンプとパン作り。

最近はプロバスケ「茨城ロボッツ」のにわかファン。